有事の際、その場が災害拠点になる
フルカスタムされた日本初のキッチンカー

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EVOLOVEプロジェクトでは、日本全国47都道府県にて「地元愛」を持ち、積極的に地域活性に力を注ぐ方々へのインタビューを行なっています。これまでの活動内容から、この後どのように「地元愛」を進化させていくか。未来へ向けたチャレンジを、皆さんと一緒に考えていけたらと思っています。今回は、「レスキューキッチンカー」を全国に広める活動を行なっている一般社団法人日本食育HEDカレッジ 中村詩織さんにお話を伺いました。

有事の際、その場が災害拠点になるフルカスタムされた日本初のキッチンカー

一面がホワイトボードになっており、災害伝言板となるレスキューキッチンカー


普段は、普通のキッチンカー
有事の際には、食事や簡易トイレを提供する
サポート拠点に変身

現在、どのような活動をしているかお話しください。

中村「レスキューキッチンカー」を全国に広める活動をしています。レスキューキッチンカーには、2つの「レスキュー」の意味があります。

1つ目のレスキューは、廃棄される食材で弁当などを作る「食材レスキュー」。商品にならないような野菜をカレーにして販売することもありますが、もっと積極的に食材をレスキューできるように取り組んでいます。例えば、オリーブを栽培する時に不要になった葉っぱをハーブソルトに変えて、ポップコーンにします。その売り上げを農家の方に還元するのです。オリーブは、収穫できるまでに6年以上かかりますが、農家はそれまで収入がない状態が続きます。でも、葉っぱをハーブソルトにすることで売り上げを作ることができる。私たちは防災イベントなどで各地を回りますので、廃棄されてしまう規格外食材をレスキューすることもミッションの一つだと考えています。

2つ目のレスキューは、「地域レスキュー」としての機能です。有事の際に食事を提供したり、簡易トイレを設置したりすることができる災害拠点になれます。キッチンカーの特性上、すぐに調理をする材料や道具を運びながら常に街を循環していますので、もしもの時は安全な場所に停車してすぐに災害拠点にできるのです。

また、災害時に人が生き延びるための「災害知識」と、生きる上で一番必要な「食の知識」を兼ね備える、「食育防災アドバイザー」認定講座、災害時の食のリーダー「日本食育防災士」育成プログラムを運営しています。自治体や企業の防災担当の方も多いですが、遠方からわざわざ受講しに来てくださる個人の方も増えています。

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